一つ屋根の下に暮らす家族が、心豊かに暮らしていく家を考えたとき、
やはり「つながり」ではないかと考えました。
北浅井の家は、どの部屋もゆるやかに空間がつながっています。
自然と家族がふれあい、会話が生まれるでしょう。
また、ヒノキやメープルなどの木を中心に天然石や漆喰といった自然素材にこだわりました。
これらの素材は日本の気候に馴染み、家族を優しく包むだけでなく、耐久性にも優れています。
これから末永く暮らしていくための提案です。
各部屋の間仕切りをなくし、配置や目線の変化で分けられ、
ゆるやかに空間がつながっています。これには、住まう家族が同じ空間を共有し、
一体感をもって暮らしていってほしいという想いが込められています。
大きな家ではないため、エアコンだけで室温の調節が可能です。
また、1階のタイルフロアは床暖房も備えられ、それだけで空間が温まり、
日によってはエアコンも不要なくらいポカポカに感じられるでしょう。
人は足の裏が冷たくなければ寒さを感じづらいという特長を生かし、
床暖房や冷えにくい無垢の木の床を使用しています。
リビングダイニングからフラットにつながるテラスは、
床を室内と同じ素材で統一。テラスの大きな壁に目線が誘導され、
テラスまでがLDK同じ空間と認識され広がりを感じられるようになっています。
木の茶色、塗り壁の白色、石の黒色の3色を
メインカラーとして全体に統一感を与えています。
木や塗り壁、石材は日本の住宅で昔から当たり前に使われていた自然素材です。
素材のもつ自然の温かみによって、心地の良い空間を演出することはもちろん、
日本の伝統的な素材と職人さんの技術の継承も見据えています。
キッチンには背面収納を設けていません。
建物本来のシャープな直線とすっきりとした空間にこだわりました。
「石」を表す黒色のキッチンは約4mあり、調理で必要な用具の一切が収まる
大容量収納を兼ねます。すぐ隣には冷蔵庫・パントリーも備えられていますが、
ゲストからは見えない配置となり、デザイン性を損なわない工夫がなされています。