薪ストーブ専門家に聞くメリット・デメリット!メンテナンスや暖房効率について解説!
正直、興味はあってもメンテナンスや費用等がわからなくて二の足を踏んでしまう…という方々にこそ知って頂きたい『薪ストーブ』のメリット・デメリットについての特集です。
今回は、実際にお客様から頂いた疑問に薪ストーブ専門店『OSLO(オスロ)』さんにお答え頂きました。ではどうぞ!
Q.エアコン等に比べて、暖房効率はいいの?
A.エアコンは温風で肌の表面だけを暖めます。その点『薪ストーブ』は輻射熱(熱くなった薪ストーブ本体から出る遠赤外線)で、時間の経過と共に暖房範囲を広げ、体の芯まで暖めてくれます。
家の設計次第では『薪ストーブ』1台だけで家中を暖めることができますよ。
(※これを踏まえて、シモアラでは深呼吸したくなる家「通気断熱WB工法」をオススメしております。)
Q.メンテナンス・掃除はどれくらいの間隔、頻度?
A.基本的に年1回の煙突掃除が必要です。
煤(すす)やタールが溜まった状態で使用すると、薪が燃えにくくなったり、最悪の場合、煙突内に蓄積したタールに引火してしまう「煙筒内火災」に発展します。
定期的に消耗品の交換や部品の破損がないか確認しておくと良いですね。
Q.薪はどう調達すればいいの?
A.薪とは木を「切る」「割る」「乾燥させる」の工程を経たものを言います。
約1年半~2年かけて乾燥させ、含水率を20%以下に下げる事が理想です。
では、どのようにして薪の素材を調達するのかというと、山を所有している方に間伐材がないか尋ねたり、ホームセンター、ネットショッピングや製材所等があげられるかと思います。
そこから斧と薪割り台を使い自作したり、キンドリングクラッカーという薪割機を使えばお子さんでも容易に薪づくりが可能です。
また、『薪ストーブ』の種類によっては使用できる樹種が限定される場合もあります。プロに任せるというのであれば、OSLOにお任せください!
Q.薪のベストな保管方法は?
A.日当たりと風通しのいい場所が好ましいです。
雨に濡れても、水はけの良いように「地べたに置かず薪棚に入れる」「薪を井桁に積む」と乾燥が進みます。
また、乾いた状態の薪は屋根の下など雨が当たらない屋外の風通しの良い場所へ移すといいです。
Q.キノコやカビが生えた薪は使える?
A.使えますがうまく燃えなかったりします。
キノコやカビが生えているということは薪の保管環境が良くないので、薪の置き方や場所を見直した方がいいかもしれませんね。
Q.煙突からモクモクと煙を出して、環境破壊にならない?
A.薪を燃やすと二酸化炭素が排出されます。
しかし、木は成長過程で二酸化炭素を吸収して成長し、その木を燃やす際に出る二酸化炭素の量は吸収した量とほぼ同量と言われています。
これを「カーボンニュートラル」といい、化石燃料のように地下から地表に新たな二酸化炭素を増やさないため、薪ストーブは環境への負担も少ないとされています。
Q.『薪ストーブ』本体の交換(入替)はできる?
A.交換は可能です。ただ、煙突の形状や入れ替えるストーブのサイズにもよります。
「古くなった」「暖房力がものたりない」「新しいストーブを使ってみたい!」など理由は様々だと思いますが自分に合ったものを使えば、もっと『薪ストーブ』を楽しめますよ。
Q.暖房効率以外で、『薪ストーブ』の魅力とは?
A.『薪ストーブ』を使い、お湯を沸かして珈琲を淹れたり、シチューや煮物をコトコト煮込んだり、ピザやダッチオーブン料理もできちゃいます。
近くに花を吊るしておけばドライフラワー作りもできますよ。
何より薪作りをすることは全身運動なので健康になり、自分で作った薪を燃やすときは格別な喜びを味わえます。
『薪ストーブ』はライフスタイルそのものと言えますね。
Q.本体、設置工事&部材代はいくら?
A.約100~130万円くらいが平均的な価格帯となっております。ただし、煙突の出し方や建物の高さ、薪ストーブ本体によっても大きく異なります。
また、薪ストーブを置くステージ(タイルやレンガで床や壁を仕上げる設置場所9工事も別途かかりますが、よりコストを抑えたいということであればスチール製のプレートを敷いた上にストーブを設置するパターンもあります。
Q.設置後、お客様の声でよく聞くのは?
A.「とにかく暖かく、冬でも薄着で過ごせる」「薪ストーブの周りに家族が集まり、会話がふえた」「薪作りで体力がついた」「いろんな料理にチャレンジするようになった」などたくさんの喜びの声を頂いております。
このように、薪の保管方法やメンテナンス、工事費等を考慮しても『薪ストーブ』を設置する事で人生の愉しみ方はもっともっと広がりそうですね。
シモアラでは、『薪ストーブ』のある暮らしを体感できるイベントも開催予定です。
薪ストーブ体験会
【日 時】 12月12日(土)~12月13日(日) 10:00~16:00
【会 場】 常設展示場北浅井の家 (小松市北浅井町舟津25-1)
【内 容】 薪ストーブ屋さんの『OSLO』さんが来場し、薪火で沸かしたコーヒーを楽しみながら、薪ストーブの魅力やお手入れ方法、火のある暮らしの楽しみ方などを教えてくれます。
【参加方法】 予約不要。参加費無料
※新型コロナウイルス対策のためマスク着用と会場にて手指消毒をお願い致します。
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あたたかい薪ストーブを囲んで飲むコーヒーは格別ですよ!ふるってご参加ください。
もっと『薪ストーブ』について詳しく知りたい!という方はお気軽にこちらまでお問合せください。
家の「木材部分」掃除・お手入れってどうするの?傷の修復や汚れ落としを実演!
さて、11月となりましたね。
早くも年の瀬が気になりはじめる季節。年末(もしくは冬)といえば、スタットレスタイヤ、コート、ブーツ、賀状、正月飾り…
少し考えただけでいろいろ出てきます。そう、冬支度は大変です。
特に、掃除。
シモアラでは無垢材にこだわり、テーブル板や家具・建具・床などをオススメしております。
しかし、そもそも家の「木材部分」のお手入れ方法について、私自身がよく知りませんでした。すみません、恥ずかしいです。
|教えて建設部!
シモアラの事務所は上記のように木づくしです。
今回はシモアラ事務所内の木を使いながら、お手入れ方法をご説明できればと思います。
さっそく建設部の現場監督に聞きました。
監督A「シモアラで施工した無垢材は、汚れ防止のため透明な塗装をしているのから、基本的には水拭きだね」
監督B「どうしても洗剤を使うなら、中性洗剤がいいよ。あと、床の傷は水を垂らしておけば、ある程度は戻ってくるね」
なるほど。
汚れ落としというと、洗剤で強力に汚れを分解するイメージでした。
はたして、水拭きだけできれいになるのでしょうか?
そして、床のへこんだ傷は戻るのでしょうか?
|トライ1・床の傷は戻るのか
シモアラ事務所は3回目の冬を迎えました。
その過程で床についた傷はひとつやふたつ、みっつ、よっつ、止めましょう。
トライにあたり、大工さんにもお話しをきいたのですが、いわく「物を落とすなどしてできた傷は、木が潰れてへこんでいる状態。ふやかせばまた戻ってくるよ」とのこと。
傷に水を垂らしました。
↑3時間後。
同じ写真ではありません。見た目はまったく変わっていませんが、触ってみると、少しへこみが解消されていました。
しかし、見て分からないので失敗です。
ここで、元製材部の住宅営業・柵木にも話を聞いてみました。
柵木「水も効果があるけれど、やっぱりホットタオルかな。木は湿気や温度の変化で膨張や収縮をするから、その特性を利用した直し方としてオススメだよ。めやすはひと晩」
実際に試してみましたが、夜はタオルを温め直すことができなかったため、効果が得られませんでした。残念です。
|トライ2・手あかは落とせるのか
続いての挑戦は手あかです。
こちらはシモアラのキッチン収納。取っ手が見当たりませんよね。
上記のように、直接戸に触れて開けます。
よく開ける戸はどうしても黒ずんでしまいます。
洗剤を使わず、硬くしぼったタオルで拭きました。
しばらくすると…
きれいになりました!
掃除したところが自分でも分かりません。私自身、掃除前の画像と見比べて驚いています。
気をよくした私が次に向かったのは、社員通用口の戸です。
頻繁に開け閉めしているので、持ち手付近が黒くなっています。
こちらも水拭きで挑戦しました。
矢印から上が、水拭きした部分です。
上下でビフォーアフターがお分かりいただけますでしょうか?
(撮影後、下の部分もきれいにしました)
|ダスキンさんに聞いてみた
ダスキンさんでは、無垢の木は乾拭きというきまりがあるそうです。水や洗剤では木が退色したり、変形、シミの恐れがあることが理由だそうです。
ダスキンさんでは「白木クリーニング」というサービスも行っているそうです。ここから言えることは「木はきれいにできる材料」であるということではないかと思います。
本気で新品同様にしたいという方は、ご検討されても良いかもしれませんね。
|「保護用の透明塗料」ってなに?
そういえば、この記事のはじめに「透明な塗料」という話しが出てきましたね。
シモアラでは、ウッドデッキやさらし(目に見える木材のこと)の柱や建具、家具は汚れ防止の塗装を行っています。
この作業をお願いしている塗装屋さんへうかがったところ、木材保護塗料「ノンロット」を使用しているとのことでした。
DIYをされる方はご存知の方もおられると思いますが、木部の塗装はオイルステイン(浸透性油性塗料)が一般的です。
ノンロットは浸透性油性塗料の一種です。作業のやりやすさから採用しているそうですが、ホームセンターではあまり販売されていないため、お客様にはキシラデコールをオススメとのことでした。
|塗装屋さんオススメのメンテナンス方法
塗装屋さんにメンテナンス方法をうかがいました。
(1)日々のお手入れ
硬くしぼった雑巾での水拭きでOK。
汚れは塗装の上に乗っているイメージなので、汚れたら早めに拭き取ると良いそうです。しかし、時間が経つと染み込むことがあるため、掃除しずらくなるとのことでした。
(2)再塗装のタイミング
ウッドデッキのような屋外の場合、2年をめやすに塗り直しがオススメだそうです。塗り直しの際は先述の浸透性油性塗料を購入し、塗装用刷毛で塗ってください。吸い込みが激しい場合は複数回塗ると良いようです。
|まとめ
お施主様の中には「日々ウッドデッキの掃除をしている」と、愛着を持って楽しんでいただいている方もおられます。ありがたいです。
DIYとしてご自身でメンテナンスされるもよし、プロに頼むのもよし、皆さまのお好みの方法で、木とともに暮らしていただければ私たちも嬉しいです。
というわけで宣伝です。
無垢の木でできた家具・建具・デッキなど
木のメンテナンスはシモアラへ!
それではまた次回。